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『星雲』(せいうん)は、1954年(昭和29年)12月に創刊された日本で最初のSF雑誌である。1号のみで終わったが星雲賞に名前を残している。 == 概要 == 『星雲』は1954年12月に森の道社から発行された。発行人は第二次世界大戦前に『科學ペン』誌に小説や随筆を寄せていた太田千鶴夫で、森の道社の事務所も太田の自宅だった〔長山靖生『日本SF精神史 幕末・明治から戦後まで』河出書房新社、2009年、p.178〕。表紙には「科学小説雑誌」「Science Fiction」と銘打っていた。A5版172ページ〔横田順彌『SF大辞典』角川文庫、1986年、pp.189-190〕。編集スタッフとして、太田の他に矢野徹、木村生死らが名を連ねた〔横田順彌『日本SFこてん古典(II)』早川書房、1980年、pp.90-93〕。 創刊号に収録された作品は、ロバート・A・ハインラインやジュディス・メリルらの翻訳短編が中心となっている〔。 刊行された当時は星新一や小松左京、筒井康隆ら日本SF界の重鎮はまだデビューもしていない時代で、『星雲』発行人の太田千鶴夫は同時に1954年10月に設立された日本科学小説協会の理事長も兼ねており、誌面で趣意書を掲載し、科学小説の創作を行う会員の募集も行われていた。役員には矢野徹や原田三夫らの名も連ねられていて〔長山(2009)、pp.178-180〕、読者だった柴野拓美はこれに応募したが、同協会のその後の活動はなかったという〔牧眞司編「柴野拓美年譜」『S-Fマガジン』2010年7月号、p.231〕。 第2号からは翻訳権を取得したオルダス・ハクスリーの「すばらしい新世界」の連載を予告していたものの、取次とのトラブルにより創刊号のみで廃刊となった〔。1号のみに終わったが、日本SFの歴史における最初期のSF専門雑誌として評価され、廃刊後も日本SF大会の席上で参加者の投票により前年度の優秀なSF作品に授与されるSF賞「星雲賞」として名を残している〔。 原本は稀少本となっており、大部分は日本国外のSFマニアの手に渡っている〔よしだまさし「星雲入手秘録 」 ガラクタ風雲内 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「星雲 (雑誌)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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